大腸がん予防に本当に大切なのは「検査の質」

見逃しを防ぐADR(腺腫発見率)とポリープを残さないクリーンコロンへの当院の取り組み。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受ける際、苦痛の少なさは非常に重要です。しかし、それ以上に重要なのが「がんの芽(腺腫すなわち腫瘍性ポリープ)を見逃さないこと」です。

当院では、検査の精密さを測る客観的な世界指標「ADR(腺腫発見率)」を重視し、高水準の検査精度維持に努めています。

ADR(腺腫発見率)とは?

ADR(Adenoma Detection Rate)とは、大腸内視鏡検査を行った患者様のうち、将来がん化するリスクのある「腺腫(腫瘍性ポリープ)」をどれだけの割合で発見できたかを示す数値です。

この数値は、単なる統計データではありません。「医師がいかに微細な病変を見落とさずに発見できているか」を表す、検査精度の最も重要なバロメーターです。

なぜADRが重要なのか(医学的根拠)

大腸カメラ検査を受けて「ポリープはありませんでした」と言われても、それが本当に無かったのか、あるいは「小さくて見落とされてしまった」のかによって、その後の未来は大きく変わります。

医学的なデータにおいて、ADRが1%上がると、検査後に見つかる大腸がん(中間期がん)の発症リスクが3%減少し、大腸がんによる死亡率が5%減少すると報告されています。つまり、ADRの高い医師から検査を受けること自体が、将来の大腸がんを予防するための直接的な鍵を握っています。

世界的な目標基準と当院の実績

米国のガイドラインをはじめとする世界的な基準では、最低限クリアすべき目標値として「男性30%以上、女性20%以上(全体平均として20%〜25%以上)」のADRが求められています。

当院(川崎溝の口こぐれ大腸胃食道の内視鏡 消化器内科クリニック)では、検査の質と観察眼を徹底的に磨き上げることで、ADRほぼ50%以上という高い水準を常に維持・達成しています。この実績は、微小で平坦な見つけにくい病変であっても、決して見逃さないという当院の確かな検査精度の客観的な証明です。

高い検査精度(ADR)を実現するための取り組み

① 最新鋭の内視鏡システム「EVIS X1」のいち早くの導入

当院では、オリンパス社製の最上位機種である「EVIS X1」システムを発売当初からいち早く導入しています。

  • NBI(狭帯域光観察): 特殊な光を照射して粘膜表層の毛細血管構造を強調し、見えにくい小さな病変や平坦なポリープを浮き上がらせます。
  • TXI(構造色彩強調機能): 粘膜のわずかな色調や構造の変化を強調し、早期発見・早期診断の精度を飛躍的に高めています。

② 「全例拡大内視鏡」の標準装備

当院の大腸内視鏡は、すべて最大約135倍まで画像を拡大できる「拡大内視鏡」を標準装備しています。病変の表面構造や血管模様を詳細に観察できるため、組織を一部採取(生検)しなくても、その場で腫瘍か良性か、がん化しているかを短時間で正確に決定することが可能です。

③ 専門医・指導医による「軸保持短縮法」を用いた苦痛のない検査

当院の院長(女性医師)は、内視鏡治療で著名な工藤進英教授のもとで研鑽を積んだ日本消化器内視鏡学会認定の専門医・指導医です。

お腹に空気を過剰に入れず、腸管を引っ張らずにヒダを折りたたむように直線的に挿入する「軸保持短縮法」を徹底しています。これにより、身体に余計な負担をかけず、見落としのない緻密な観察のための確かなベースを築いています。

④ 丁寧な観察時間の確保(観察時間の十分な確保に注力)

大腸カメラでは、肛門から内視鏡を挿入して盲腸まで進め、その後カメラを抜きながら大腸の中を観察していきます。
この「抜去にかける時間」を、いわゆる観察時間と言います。
観察時間が短すぎると、陥凹型早期大腸がんや平坦または小さな大腸ポリープを見逃してしまう可能性が高まります。
すなわち、発見しにくい平坦または小さな大腸がんやポリープ等の見落としを防ぐためには、大腸のヒダの裏側まで丁寧に観察するための十分な時間が必要なのです。
また、複数の研究により、観察時間が長いほどADRが高くなることが示されています。
医学的な裏付けとして、観察時間が6分以上の医師は、ポリープ発見の重要な指標であるADR(腺腫発見率)が高いことが報告されています(N Engl J Med 2006)。
当院ではこのような明確なエビデンスに基づき、検査を早く終わらせるのではなく、6分以上の観察時間を確保しながら、鎮静剤を使用し患者さんの負担をできるだけ少なく、丁寧に観察して病変を見逃さない、安全かつ精度の高い検査・治療を受けていただける体制を常に第一に考えています。

⑤がん化リスクを断つclean colon(発見された全ての腺腫性ポリープが切除させた後の大腸)の追求

大腸内の腺腫やがんを全て取りきることをクリーンコロンと呼びますが、このクリーンコロンを達成すると大きくその後の再発、発ガン率を下げるということが世界的な臨床研究で明らかにされています。
当院では、全例拡大内視鏡を用いて、そのポリープががんかまたはがん化する可能性があるのかを瞬時に診断し、内視鏡的に治療できる早期のがん、または将来的にがん化する可能性のある大腸ポリープを日帰り治療で積極的に切除し、きれいな状態にリセットするclean colon(クリーンコロン)を目指しております。
この徹底した姿勢が、当院の誇る高いADR(腺腫発見率)に繋がり、全ての患者様の将来の癌リスクを極限まで下げることにつながります。

また、大腸ポリープの中でも「過形成性ポリープ」と呼ばれるがん化のリスクの低い大腸ポリープが存在しますが、近年の研究により、過形成性ポリープと考えられていたものの一部に、将来がん化するリスクを持つ「SSL(無茎性鋸歯状病変)」が含まれていることが明らかになりました。当院で使用している拡大内視鏡ではこれらの病変の鑑別がほぼ可能になり、SSLを疑う病変も当院では積極的に治療を行っております。

信頼できる内視鏡検査をお探しの方へ

大腸がんは、早期に発見して適切な治療(日帰りポリープ切除など)を行えば、確実に防ぐことができる病気です。だからこそ、「どこのクリニックで受けても同じ」ではありません。

当院は、東急田園都市線・JR南武線「溝の口駅(武蔵溝ノ口駅)」から徒歩3〜5分のアクセスしやすい立地にあります。土曜日の診療・内視鏡検査や、ご不安な方には鎮静剤・鎮痛剤を用いたほぼ眠った状態での楽な検査、炭酸ガス送気によるお腹の張りの軽減なども完備しています。

「精度の高い、本当に安心できる大腸カメラを受けたい」とお考えの方は、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。