- 2026年6月24日
- 2026年6月21日
「1回だけ陽性・もう1回は陰性」でも精密検査(大腸カメラ)は必要?【消化器内科専門医監修】
こんにちは、川崎溝の口こぐれ大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニック(旧木暮クリニック)です。
健康診断の大腸がん検診で、2日分の便を提出した際、「1回目は陽性(+)だけど、2回目は陰性(ー)」という結果が返ってくることがあります。
この結果を見たとき、多くの患者様が
「2回目の便は綺麗だったんだから、1回目はたまたま痔が出血しただけよね」「半分は正常なんだから大丈夫!」と、ホッと胸をなでおろして精密検査を見送ろうとされます。
しかし、消化器内科専門医からお伝えしたい結論は、「1回だけでも陽性が出たら、大腸カメラでの精密検査が必要」ということです。
この記事では、なぜ「1回だけの陽性」でも見過ごしてはいけないのか、その医学的な理由と人間の大腸の仕組みについて、専門医監修のもと分かりやすく解説します。
1.なぜ「1回だけ陽性」でも大腸カメラが必要なのか?
「2回中1回しか反応していないなら、がんの可能性も半分なのでは?」と考えてしまいますよね。しかし、ここに大腸がんやポリープの「隠れた習性」があります。
がんやポリープは「毎日、常に」出血しているわけではない
早期の大腸がんや、将来がん化するリスクのある大腸ポリープ(腺腫)は、毎日欠かさず出血しているわけではありません。 便が通りかかる際、たまたま病変に擦れて出血することもあれば、擦れずに血液が付着しない日もあります。
- 1日目の便: たまたまポリープに擦れて出血した = 【陽性】
- 2日目の便: うまく擦れずに出血しなかった = 【陰性】
このように、病変があっても「陰性」と出てしまうことを医療用語で「偽陰性(ぎいんせい)」と呼びます。2回目の陰性は「安全の証」ではなく、たまたまその日の便に血がつかなかっただけ、という可能性が非常に高いのです。
「1回だけ陽性」は大腸がんが見つかる確率が0になったわけではない
精密検査を受けて実際に大腸がんが見つかる確率は、2回とも陽性の場合は約5〜10%に上がりますが、「1回だけ陽性」の場合でも約3〜5%あります。 これは「2回とも陽性」だった人と比べて、決して無視していい数字ではありません。1回でも陽性のサインが出た時点で、お腹の中にがんやポリープが隠れているリスクは、すべて陰性だった人に比べて数十倍も高いのです。
2.「たまたま痔が出血しただけ」という自己判断が一番危険な理由
「私は普段から便秘がちだし、お尻が切れることがあるから今回の陽性もどうせ痔のせい」 そう思って検査を後回しにしてしまう患者様は非常に多いです。
確かに、便秘や痔は便潜血陽性の大きな原因になります。しかし、「痔があること」と「奥に大腸がんやポリープがないこと」は全くの別問題です。
⚠️ 医療現場で実際に多いケース
お尻からの出血を「いつもの痔だろう」と思い込んで放置していた患者様が、数年後に便秘や腹痛がひどくなって当院を受診され、大腸カメラを行ったところ、痔のさらに奥(盲腸や結腸)に進行した大腸がんが見つかる、というケースもあります。
「痔があるから陽性になった」のではなく、「痔の出血に隠れて、奥にあるがんやポリープが見過ごされている」可能性を否定するためには、大腸カメラで腸の最奥まで直接目で見て確認する以外に方法はありません。
3.「1回だけ陽性」は、大腸がんを未然に防ぐ絶好のチャンス!
便潜血陽性の通知は、決して「がんの宣告」ではありません。むしろ、「将来のがんの芽を摘むためのチャンス」と捉えていただきたいのです。
精密検査(大腸カメラ)を行うと、陽性になった方の約30〜40%(3人に1人以上)に大腸ポリープ(腺腫)が見つかります。 このポリープは、放置すると数年かけて大腸がんに育っていく「前がん病変」です。大腸カメラの検査中にこのポリープを発見し、その場で切除(日帰りポリープ切除)してしまえば、将来大腸がんになるリスクを大幅に抑えることができます。
つまり、1回だけの陽性サインを見逃さずに大腸カメラを受けた人だけが、未来の大腸がんを未然に予防できるのです。
4.当院の「痛くない大腸カメラ」で不安のない精密検査を
「1回だけの陽性で大腸カメラを受けるのは大げさな気がする…」
「何より、大腸カメラは痛そうで怖いし恥ずかしい…」
そんな不安から受診をためらってしまう女性患者様のために、川崎溝の口こぐれ大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニックでは、苦痛を抑えた内視鏡検査を行っています。
- 女性医師による「軸保持短縮法」
当院の内視鏡検査医師は、高度な挿入技術である「軸保持短縮法」による大腸カメラを行っています。アコーディオンのように腸を優しく折りたたみながら進めるため、腸が引っ張られる痛みが一切ありません。
- リラックスできる鎮静剤の活用
点滴から鎮静剤を使用するため、ウトウトと眠っているような状態で、あっという間に検査が終わります。
- プライバシーへの配慮
女性医師をはじめ、スタッフ一同が女性患者様の羞恥心や不安に最大限配慮した環境を整えています。
5.まとめ
大腸がん検診の「2日法」は、どちらか1回でも陽性が出たら「要精密検査」となるように設計されています。それは、がんやポリープの間欠的(時々)な出血を、1回でも見逃さないようにするためです。
「1回だけだから大丈夫」は、非常に危険なサインの無視になってしまいます。大腸がんは、早期に発見してポリープのうちに切除すれば、100%近く予防・完治できる病気です。
健診結果を見て「どうしよう」と一人で悩んだり、怖がったりする必要はありません。ぜひ、当院の「苦痛のない大腸カメラ」を頼っていただき、安心で健康な未来を手に入れてくださいね。
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