- 2026年4月17日
急性胃炎とは?
日常の中で感じる体調の変化は、必ず明らかな原因があるとは限りません。特に消化器の不調は、食事や疲労といった身近な要因と結びつけて理解されやすく、軽視される傾向があります。しかし身体の内部では、外部刺激に対する防御反応として炎症が進行していることがあります。
胃は食べ物を受け入れ、分解し、次の消化過程へと送り出す重要な臓器です。その働きは非常に繊細であり、生活習慣や精神的な影響を受けやすい構造を持ちます。急性胃炎はこうした影響が短期間で表面化する疾患であり、適切な理解が症状の早期改善につながります。
急性胃炎とは?
急性胃炎とは、胃粘膜に急激な炎症が生じている状態で、発症から症状が出るまでの時間が短い点が特徴です。炎症は粘膜表層に限定される場合もあれば、びらんや出血を伴う状態にまで進行することがあります。
胃粘膜は、粘液や重炭酸イオンの分泌、豊富な血流によって胃酸や消化酵素から保護されています。しかし何らかの要因によってこの防御機構と攻撃因子のバランスが崩れると、急性炎症が発生します。このバランスの破壊が痛みの本質です。
急性胃炎の原因
急性胃炎の発症には様々な要因が関与しますが、代表的なものはアルコールの過剰摂取です。アルコールは胃粘膜に刺激を与えるだけでなく、胃酸分泌を促進し炎症を引き起こします。
さらに香辛料や高脂肪食といった刺激性の強い食事も粘膜障害の原因となります。加えて精神的なストレスや過労により自律神経が乱れると、胃粘膜の血流が低下し防御機能が弱まります。非ステロイド性抗炎症薬はプロスタグランジンの産生を抑制し、粘膜保護機構を低下させるため、薬剤性胃炎として発症します。
急性胃炎の症状
急性胃炎では、みぞおち周辺の痛みや不快感が代表的な症状として現れます。痛みは鈍く重い感覚から鋭い痛みまで幅があり、食後に強くなることもあります。これに加えて、吐き気や嘔吐、食欲低下、胃の張りや胸やけといった消化器症状が伴うことが多く見られます。
炎症が強い場合には胃粘膜から出血が起こり、吐血や黒色便として現れることがあります。また、嘔吐が続くことで水分が十分に摂れず、脱水状態に至る可能性もあります。倦怠感や軽い発熱などの全身症状が加わることもあり、症状が強い場合や長引く場合には医師の診察が必要です。
急性胃炎の診断
診断はまず問診によって症状の経過や原因を把握することから始まります。飲酒歴や食事内容、どのような薬を使用しているか、ストレスの有無などを詳細に確認することで原因の特定に近づきます。
身体診察では腹部の圧痛や筋性防御の有無を診断します。さらに必要に応じて上部消化管内視鏡検査が行われ、粘膜の発赤やびらん、出血の状態を直接観察します。内視鏡を使うことでは診断精度を高めることができます。
急性胃炎の治療
治療の基本は原因因子の除去と粘膜保護です。まず刺激となる飲食物やアルコールの摂取を中止し、消化に負担の少ない食事へと調整します。症状が強い場合には一時的に絶食とし、胃への負荷を軽減します。
薬での治療ではプロトンポンプ阻害薬やH2受容体拮抗薬が用いられ、胃酸分泌を抑制します。さらに粘膜保護薬により防御機構を補強します。脱水が懸念される場合には輸液療法が行われることもあり、全身状態の管理も重要です。
急性胃炎の予防
急性胃炎の予防には、胃粘膜に対する負担を最小限に抑える生活習慣が重要です。食事は規則正しく摂取し、過度な刺激を避けることが基本となります。食事内容だけでなく、食事時間の不規則さもリスクとなります。
またストレス管理も重要です。自律神経の安定は胃粘膜の血流維持に関連し、防御機能の維持につながります。適度な運動や十分な睡眠を確保することが、結果として胃炎の発症予防につながります。
注意すべきケースと受診の目安
軽度の急性胃炎は自然に治癒することがありますが、症状の強さや持続時間によっては医師の診断が必要です。特に強い腹痛や繰り返す嘔吐がある場合には、速やかに受診することが望まれます。
吐血や黒色便といった出血症状が認められる場合には、粘膜障害が進行している可能性が高く、緊急性が高い状態です。また症状が反復する場合には慢性胃炎や消化性潰瘍などの疾患が存在する可能性があるため、医師の診察が必要です。
川崎溝の口こぐれ大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニック
当院は女性医師が院長の内視鏡・消化器内科クリニックです。治療が不安な方にも、丁寧に説明を行い、安心して治療できる環境を備えています。消化器内科専門の男性医師も在籍しており、男性・女性問わず受診しやすい体制を整えています。
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